
ディズニー映画「ミラベルと魔法だらけの家(原題Encanto)」内の挿入歌で出てくる、ジャカランダ。メキシコではハカランダとも呼ばれています。
花言葉は「栄光」と「名誉」。春から初夏にかけて満開になります。
メキシコのハカランダ
メキシコ国内でよく見られるジャカランダ(ハカランダ)は、メキシコ革命後に日本人移民の庭師・松本辰五郎・三四郎親子が、少ない雨でも成長し、開花の期間が長い特徴を活かし、街路樹としてアルバロ・オブレゴン大統領に栽培を勧めたのがきっかけといわれています。日系人の間では「メキシコ桜」とも呼ばれ、今でも春の花として親しまれています。松本氏はカルフォルニアのジャパニーズ・ティー・ガーデンなどを手掛けた庭師で、メキシコの鉱山王に招かれ、富裕層宅の庭園作りに携わったことでも有名です。
日本のハカランダ
日本ではあまり見かけないハカランダですが、実は徐々に知られるようになっています。
ジャカランダ遊歩道(静岡県熱海市)
ジャカランダ通り(長崎県雲仙市)
ジャカランダの森(宮崎県日南市)
いずれも5月下旬、6月ごろに開花するようです。
日本での本格的な栽培は琉球政府(当時の沖縄)で1964年に、天野鉄夫がボリビアの「オキナワ移住地」からハカランダの種を持ち帰り、それを育てることに成功したことがきっかけといわれています。満開になったときの情景が紫の雲が空に漂っているように見えることから「紫雲木(シウンボク)」と名付けたという記録も残されています。
時期は異なりますが、両国で同じく開花する美しい紫の花、ハカランダ。お花見の慣習のないメキシコですが、見かけた際は是非春を感じてみてくださいね。
MISAKI